内気な30代の日々の記録

場面緘黙な学校時代を過ごし、大人になっても内気なままの30代新人看護師の日々感じていることをつづります。

30代後半独身女の一人旅 東北1日目のこと

夜勤明けで平日含む3連休があると、そわそわする。

もったいない、その想い自体が、何をそんなに生き急ぐのかよく分からないけど・・・

かねてから行ってみたかった花巻温泉に行くことにした。

お金使いすぎなので節約も多少意識して。

夜勤明けの夜に夜行バスで東京から仙台まで。若い時に夜行バスの旅はだいぶ慣れてたはずだけど、夏だからといって羽織ものを持っていかなかったのは失敗だった。一人一枚のブランケットでは防ぎきれないほどの寒さ。そんな時運転手さんに冷房弱くしてほしいと頼むか、ブランケットもう一枚頼めばいいんだろうけど、遠慮とめんどくささが勝ってしまった。

平日朝一番(5時)の仙台駅はほとんど人がいなかった。トイレも貸切でゆっくりメイクできた。これにはビックリ。大きな駅だよね?

そして18切符を使い、鈍行でゆっくり平泉に向かう。着いたのは8時。夜行バスのいいところは朝早くから動き出せるところ。でも早く着きすぎて困ることもある。そして時間つぶしに喫茶店や銭湯に行くとしたら、なんのために夜行バスで節約したかよく分からなくなるなと思って、わざと仙台着にしてみた。早すぎる時間を電車の移動に使ってみる。悪くないと思った。

コインロッカーに荷物預けたりちょっと体制を整えなおして、駅から徒歩で毛越寺に向かい、8時半少し前に到着。ほとんど人がいない。美しい庭園をじっくり物思いにふけりながら見ることができた。日本の美しさが、改めて素晴らしく思えた。特になにも華やかなものは配置されていなくて、所々にさりげなく可愛らしく花が咲いている。雨の日だけど降るような蝉の声。緑、木、水。建物はほとんど残っていなくて、池を取り囲むように平坦な「跡地」がある。静かで平和な美しさ。ここはお気に入りの場所に入れたい。

ちょうどいいバスもなかったので中尊寺まで歩いていく。しかし、中尊寺入り口まで来て愕然とする。ひたすら急な上り坂。ここまで歩いてきたことを後悔した・・・。まだそこまで歳のつもりじゃないはずが、少し上っては休み、上っては休み...。むしろこの歳で来ておいてよかった、ペルーの旅行とかもこんな感じなんだろうか?と思いながら。もしかしたら健康じゃないと見れない場所ってあるのかもしれないということに改めて気付く。

さすがにそれはおおげさかも。こういう場所だからなのか、平日だからなのか、平泉もあまり人がいなかった。お寺の中の静けさにぼーっとひたり、金色堂は完全に建物の中に入っちゃってるのにびっくりし。

けっこうな運動量。帰り道は「甘酒」の字にひかれてひとやすみし、「ゴマずり団子セット」の字をみつけ、やっとあのごまずり団子が食べられる、と飛びついた。なにしろお土産でも冷凍ものだし、試食もしてないし、食べる機会がなさそうだと思っていたところだったから。評判どおり小さなお団子の中にとろりとしたごまあんが入っていてとても美味しかった。旅での買い食いは楽しい。

お昼ごはんはあらかじめガイドブックにのっていたおもちを食べようと決めていた。「夢乃風」で藤原三代おもち膳を食べる。やわらかいおもちをいろんな食べ方で食べられる。小豆、くるみ、ごま、ずんだ、味噌、など。特にお雑煮が美味しかった。入っているお野菜がとてもしゃきしゃきして、何か聞いたら一番美味しい秋の時期に冷凍した大根を使っている、冷凍すると歯ざわりがしゃきしゃきするとのことで。

お店の人との会話や、観光時の券売所でのあいさつが、やっぱりいまだにとまどいがある。自分から挨拶できなかったり、会話の返しとか下手すぎるよね。

その後は駅まで戻って電車で花巻へ向かう。宿の送迎の時間よりだいぶ早くついたけど、周りには気軽に入れるような飲食店もない。近くの観光地まで行ってみたかったけど、意外と遠かった上に道を間違えて途中で戻って断念。(汗)

旅行中に読んだ本に書いてあったことで、何もしない時間の大切さについて考えていたので、何もしないのもいいかと思って、駅の待合でひたすら本を読んだりぼーっとしたり。時間を有意義に使おうとか思わなくなってきている。

そのうち送迎車が来て宿へ。

岩盤浴がついてる宿に泊まるのは初めてなのでぜひやってみようと16時に予約をする。すると「30分前には受付に来てください」とのこと。もうあまり時間が無い。案内係いらないのに、部屋まで案内して説明をしてくれるのももどかしい。ゆっくりするために来てるはずなのに、いつも焦りがちな自分。そういう性分なのかもしれない。よくばりなんだろうか。フリードリンクのジュースも飲みたかったから、黒酢はちみつジュースを1杯飲んでから岩盤浴へ。ベッドタイプだし、人も少なめでくつろげたが、一緒の時間帯のお客さん同士が、とてもほがらかでよくしゃべる...安らぎとはちょっと違った。あとは温泉ではオムツつけてるくらいのちっちゃい子がいて、子どもに優しい宿なんだな、と思うと同時にちょっと宿選びを失敗したかな、と思った。そういう場所は子どもができてから(できるのか?)くればいいもんね?今ほしいのは大人の安らぎ。安かったから仕方ないけど、部屋があまりにもせますぎたのと、料理もいまいちぴんとこなかった。一番特徴があって美味しかったのは漬物。これはいろんな種類があって美味しかった。

後は今回の旅行での失敗で、iphoneの充電ケーブル忘れ。旅行中はなるべくケータイを見ないで過ごした。これは必ずしも悪くなかったのかもしれない。けどわざと持っていかないとかは絶対しないけど。

夕食時は1人の人も2人くらいみかけた。それ以外は団体さんや家族や夫婦、母娘。1人で宿で夕食は全然平気になってきた。

宿で感心したことは、従業員の人がどの人も廊下で会うと必ず一度立ち止まって何かしらの言葉と共に敬礼してくれる。素晴らしいし、気持ちいい。

そして夕食後はお土産を見たり、珈琲を飲んで荷物を整理したり、あっという間に寝る時間。次の日も朝早いし、一番でお風呂に行くために早く寝ることにした。

 

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